2010.4.14

「国際的視点でみる京都文化―高めたい京都からの発信―」

京都市・京都創生アドバイザー
国際京都学協会副理事長
中村 順一 氏

京都には外国人に知ってもらいたいことがたくさんあります。また外国人のほうからもぜひ知りたいということもたくさんあります。外国人の関心もようやく単なるエグゾティスムや好奇心から日本のよさや自分たちが学びたいものになってきたのではないかと思います。ほんの少しずつですが注釈を加えながら発信するポイントをご紹介させていただきます。

  1. 寛容の文化
  2. 自然との共生:環境保護・自然との共生は東洋的な発想であり、京都ではずっと昔から大事にされてきた思想。自然にという言葉はすばらしい言葉、その反対の不自然にというのは避けなければいけない、そんなことが京都文化・日本文化には浸透していると言える。
  3. 伝統の中から革新・進歩が生まれる:正・反・合という西洋的な考えだと、まずあるもの、次にその対立するものが生まれ、第三段階として進歩・発展があるという考えであるが、京都では伝統そのものから進歩・発展が生まれる。
  4. Refined simplicity:簡潔・単純の中に洗練されたものがある。
  5. 余韻の味わい。
  6. 無の思想:無という考えも東洋的・日本的な思想。
  7. 素材・工程へのこだわり。
  8. 食文化:日本の食が世界で関心を集めている。グルメのフランスでさえ食を文化として位置づけることは背伸びをしても京都にはかなわない。ミシュランの編集者も食文化についても学んで欲しいと思います。
  9. もてなしの文化:もてなしの文化・和の作法が世界のエチケットプロトコル・国際儀礼の中に組み入れられるようになって欲しい。

これから東洋が再認識される時代が来ると思います。21世紀はアジア太平洋の文化の時代で、東洋のすばらしい点を認識することを欧米が求めていることでもあります。東洋の叡智がもっと世界に伝播し普及する、その東洋の叡智はまさに日本、その中でも京都に優る発信の場はない。世界の中でも胸をはって宣伝できる京都の位置づけを日本で再認識して世界へ発信することが重要。国策としてもっと推進しても良いのではないかと思います。京都の良さを海外に紹介するのみではなく京都という場を利用して文明間、宗教間の対話を行うというような知的交流・国際交流をおこなうことも大変意義のあることと思います。京都の行政も世界に向けての発信を強化しようとし、東京の大使や海外メディアを招待して京都紹介の集いを催したりしています。源氏物語千年紀で制定された古典の日を世界に広める活動も行っています。
ありがとうございました。

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