2010.4.28

「声の進化と現代での問題点」

一色クリニック院長
京都大学名誉教授
一色 信彦 氏

喉頭が出来た謎は、魚がアマゾン川で水中に食料が充分になく陸上に上ったが、エラでは呼吸が出来ないことから、肺が胸の前に出来、食道が後に出来て、結果空気の通る道と食物の通る道が交差した言うことです。後から肺が出来たので、バルブ(弁)をつくらないと水が入ってきますから、この気管の上にバルブを作りました。そのバルブを閉じ、下から呼気を吹き出すと音が出る事にある動物が気づき、色々の音を出せるように進化しました。

誤嚥は食べたものが気管の中に入ってしまうと言うやっかいなものですが、これをどう治療するかは難問です。進化的に新しいものは非常に弱く、すぐ声が掠れトラブルの基になります。喉頭蓋から軟喉蓋までの距離が長いのは、人間がよつん這いから二本足で歩くようになった時に首の型が変り、距離も長くなったのです。食べたものが気管に入りやすいと言う欠点はありますが、共鳴と言うことで考えますと、このスペースが非常に広くなったので舌を自由に動かすことが出来、色々な音を出せるようになったのです。

人類文化の基は2つの柱で出来ています。1つは「物をつくる」、もう1つが「話をする」(声を出す)ことであります。


約30年前、声帯に触らずに声をよくする手術を考え「喉頭枠組み手術」と名付けた。この手術で初めて治療可能となった声の病気として、韓国の国際的なオペラ歌手 ベーチェチョルさんと日本でデビューしたコッソットさんの例をパワーポイントと動画でご説明頂きました。

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