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2022.6.8

― 新会員スピーチ ―
「百貨店の未来」
宮嵜 久朗 君

私は1964年、大阪府八尾市に生まれました。しかし宮嵜家のルーツは八尾ではなく、古くは京都の刀鍛冶「埋忠明寿」に連なる一族で、今、不思議な縁を感じています。

1987年、大丸に入社後大丸心斎橋店勤務を皮切りに、松坂屋上野店長まで経験しました。まさか入社したときに松坂屋店舗や店長職も経験するとは夢にも思わず、百貨店生活36年を迎えました。

コロナ禍で苦境に立たされていますが、見方を変えると構造的に抱えていた問題が噴出したとも言えます。業績の回復は勿論ですが、売上高では既に「小売の王様」と言えないこの業界が、その先を見据えその存在意義を見直すことが今大切だと思います。

「人は大きなことを信じたときに本当の力を発揮する。」百貨店は売上高云々以前に「新しい時代の消費生活を創るリーダー」であるべきだと思っています。そのために大きく変わる時流にあって質的充実を掲げ、「自己実現消費」「エシカル消費」に対応していくことが、お世話になったこの業界の明日を切り拓くと考えています。