2024.9.18
「京都ロータリークラブ100年の歩み 第1回 初期から25年まで」
国際ロータリー元理事
(公財)ロータリー日本財団理事長
国際ロータリー諮問委員
千 玄室 君
京都ロータリークラブは来年、創立100周年を迎える。101歳の私に、京都R.C.の歴史について話す機会をくださったことに感謝しながら、ともに先達の歩みを振り返りたい。
ロータリークラブは1905年、米国シカゴで、ポール・ハリスとその友人たちによって創られた。活動の中心に据えたのは「親善」「奉仕」の精神だ。この二つの遺伝子は私たちロータリアンに受け継がれている。
京都R.C.は、東京、大阪、神戸、名古屋に次ぐ日本第5のクラブとして1925年に創立された。初代会長は武田五一さんという建築家だ。創立披露会に集まったチャーターメンバー25人が羽織袴姿で収まった記念写真が残っている。当時、入会時には、「職業を通じて地域貢献ができているか」「品格はあるか」など「14段階」と呼ばれる厳しい審査があったという。
父が京都R.C.の会員だったので、私は小学生の頃からロータリーの話をよく聞いていた。堀場(雅夫)君や絹川(定)君とは、子どもの頃からよく家族会で出会った。大人の話は退屈で、食事を楽しみに家族会に参加していたのも懐かしい。
週報「京都ロータリアン」の第1号を見ると、「出席」をとても大切にしていたことが伝わる。会員の出席率を点数で評価した記事、例会時に座る卓ごとで出席率を競う試みを始めるというお知らせなどが掲載されている。「ニックネーム発表」という記事もある。私の父は「ソウショウ」と呼ばれていた。大連R.C.、奉天R.C.のチャーターナイトの告知も目を引く。東京R.C.が親クラブだからだ。海外のクラブとの交流も活発だった。
1929年には、京都で第1回「ディストリクト大会(地区大会)」を開催した。当時は日本全体が同じ地区で、8クラブの385名が華頂会館に集まった。晩餐会は京都ホテルで盛大に催された。
アメリカで生まれたロータリーの、奉仕の理念とともに、国際ロータリーの活動を支える財団の存在意義、寄付の大切さなども、日本のロータリアンの中に次第に浸透していった。
1940年には、第2次世界大戦の影響で弾圧を受け、京都R.C.は解散した。一方で「水曜会」と称して集まり、ロータリーの精神や形式を継承した。戦後、1949年にR.I.への再加盟を果たした。
(第2回は11月27日)
京都ロータリークラブ
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