2012.4.4
―新会員スピーチ―
「可能性は無限大(西本幸雄氏の教え)」
大阪ガス(株) 京滋地区総支配人
藤田 正樹 君
小学校4年生の時に野球を始めて以来、市岡高校・慶応大学でも野球を続け、大学4年の春、幸運にも日米大学野球の全日本に、投手として選出された。岡田(阪神)、松沼弟(西武)、鹿取(巨人)らとともに戦えたのは、良い想い出である。大阪ガスに入ってからは、26才の時に監督になり、未熟な私、そして平均年齢21才の若いチームを教えていただいたのが、当時、近鉄の監督を辞めたばかりの西本幸雄さんであった。
西本さんには、約1カ月当社の練習を指導していただいたが、「選手への愛」に溢れた人であった。まず、野球部長には「負けた時に選手を守れるのか」、監督・コーチには「選手のためにノックの練習をしろ」「グランドを整備して選手に怪我をさせるな」、選手には「良い素質を持っている。諦めるな。」等、全ての言葉が、選手への愛に満ちたものであった。また、バッティングについても、非常に論理的にわかりやすく教えていただいた。確かに怖かったが、怒られても納得いくものであった。
特に、私が印象深いのは、「人間の可能性は無限大と思って指導しろ」という教えである。確かに、監督が選手の可能性を見切ると、それが選手に伝わり、成長は止まってしまう。指導する者は、「必ず成長する」という思いで選手と接しなければならない。ひとつの目標を持ち、意欲を持ってやり続ければ、誰だってかなりのことはできるはずである。この言葉は、私の座右の銘でもあり、ビジネスの世界でも通じるものである。
西本さんに教えられて、強いチームを目指して、次の5つのことを実行した。
- どのチームよりも最高の練習をする
- 選手自身が考えて日々練習する
- チームにおける選手の役割を理解させる
- 1点勝負に勝てるチームをつくる
- 情報戦に勝つ
である。仕事も同じだが、クオリティの高い練習は、必ず成果に結びつく。その結果、監督就任3年目で、都市対抗初出場を果たすことができ、その後強豪チームの仲間入りをすることができた。西本さんは、大阪ガス野球部にとって恩人である。昨年亡くなられたが、心よりご冥福を祈りたい。本当にありがとうございました。
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