2024 年1 月に佐竹力總様と千宗室様のご推薦により入会させて頂きました。
銀行業界に身を置いて39 年目になりますが、変化の激しい時代に突入し、デジタル技術の発展により便利な金融サービスが急速に拡がっています。また、生成AI等のデジタル技術により、効率的な業務遂行が可能となりました。ただ裏腹に、サイバー攻撃の脅威は急激に高まっています。加えて、高齢者を狙った金融犯罪・特殊詐欺も急増しています。
また、人口減少に伴う人手不足や後継者不足が深刻化し、休廃業が増える中、事業承継による技術の伝承、雇用の維持を経営者に寄り添って考えることが、我々の大切な使命です。
そこで本日は「ちょっとお伝えしたいこと」として、①サイバー攻撃の脅威、金融犯罪・特殊詐欺、②事業承継、③人材確保についてお伝えしたいと思います。
サイバー攻撃が急増している背景には、日本のセキュリティ対策の遅れや、価値の高い知的財産が狙われていることが挙げられます。企業規模に関係なく情報漏洩や業務の停止等、企業活動に大きな影響が出ています。常に情報収集を行い、リスク評価と予防策を講じることが重要です。
金融犯罪の被害も深刻化しており、高齢者を狙ったオレオレ詐欺や、警察官を騙る詐欺が多発しています。パスワード管理や詐欺の手口に関する知識を持ち、少しでも不審に感じたら警察や銀行に相談することをお勧めします。
多くの企業が事業承継に悩んでおられ、廃業も増えています。法改正で、銀行の投資専門子会社が企業の株式を引き継ぐことが可能となり、より踏み込んだ経営支援が可能となりました。貴重な技術と雇用を守り地元企業の事業継続と発展を支えてまいります。
『レビキャリ』というサービスがあり、公的事業として運営され、地域企業に大企業出身の専門人材を繋ぐことで人材確保を支援しています。国の給付金制度も用意されています。
地域の皆さまが抱える課題に対し、地域金融機関としてしっかりと寄り添い、共に解決するという責務を果たすべく、今後も様々な活動に取り組んでまいります。
スピーカープロフィール

安井 幹也君
㈱京都銀行 頭取
京都府宇治市のお生まれで2年間の東京勤務以外はずっと宇治市でお住まいです。
ご長男、ご長女は結婚されて、それぞれ独立されております。ご趣味の読書については、以前は古典文学を好まれていましたが、最近ではビジネス書が中心とのことです。ゴルフは主にお仕事でのプレーが中心で、昨年は46ラウンドプレーされ今年も同様のご予定です。また、旅行が大好きとのことですが、頭取在任期間中は、いざという時のために国内の津々浦々を奥様とお出かけとのことです。