

1905年、ポール・ハリスが創立したロータリークラブは「奉仕の精神」と「友情を深める」という二つのDNAから始まった。そのDNAは、「超我の奉仕」に基づく職業奉仕やクラブ奉仕、例会を通じた会員同士の親睦というロータリーの根幹として今に受け継がれている。
国際ロータリー(R.I.)120年の歴史を振り返ると、1985年から始めた「ポリオプラスプログラム」は、R.I. が世界的人道奉仕団体へと変化する一つの節目になった。2016 年の規定審議会も大きなエポックだ。クラブ例会の出席や会員の身分に柔軟性を認め、標準R.C. 定款には従来なかった例外規定を認めるなど、クラブ運営に柔軟性と自主性を与えた。
R.I. は社会の変化に合わせて進化してきたが、ロータリーの目的(綱領)、四つのテスト、ロータリーの中核的価値観(親睦・高潔性・多様性・奉仕・リーダーシップ)はずっと変わらない。
現在は、「インパクトをもたらす」「基盤を広げる」「かかわりを促す」「適応する」という4項目の行動計画のもと、2030年のロータリー創立125周年までに会員125 万人を目指すとしている。だが、2025年5月の理事会では、会員増強の旗印だった「DEI(多様性、公平さ、インクルージョン)委員会」の名称を「参加促進委員会」に変えた。トランプ米大統領が多様性を否定したことに対応したと思われる。
R.I.の現状を踏まえ、京都ロータリークラブとしても、何か新しい価値を創造していかなければならない。創立100周年を迎えた京都R.C. の素晴らしい伝統も、新しいものを生み出そうと努力し、進化してこそ守ることができる。
クラブの奉仕の連合体がR.I.であり、クラブの自主性の尊厳こそがロータリー精神の神髄だが、私たちにはR.I.定款細則を遵守する義務がある。京都R.C.、進化するR.I.と共に進んでいかねばならない。日本を代表するクラブの一つとして、R.I.をリードするくらいの気概をもちたい。 千玄室大宗匠は京都R.C.の100周年を機に「未来 今から一歩」という言葉を私たちに託された。京都R.C.のビジョン、戦略、委員会などのクラブ運営について今、真剣に考える必要がある。そのためには皆が積極的に意見を出し合っていくことが大切だと思う。
スピーカープロフィール

佐竹 力總 君
㈱美濃吉 代表取締役会長
(公財)ロータリー日本財団 理事
1946年京都市生まれ。立命館大学法学部卒、㈱美濃吉に入社し、米国サンフランシスコ市立大ホテル・レストラン学科をご卒業後、同社専務取締役、副社長、代表取締役社長を経て、2021年に代表取締役会長にご就任、10代目当主。
【ロータリー歴】
1987年4月1日 京都R.C.入会
2001-02年度 幹事
2014-15年度 会長
2019-20年度 R.I.第2650地区ガバナー
その他、2010~12年(一社)日本フードサービス協会会長、クールジャパン推進会議民間議員、全国料理業生活衛生同業組合連合会会長等の要職を歴任され、2022年春に旭日中綬章をご受章されました。