例会プログラム

例会報告

【新会員スピーチ】「私の歩んできた道、そして歩みながら考えてきたこと」

2025年10月01日

スピーカー: 京都府立医科大学 学長 夜久 均 君

私は洛星中学・高校出身で、1982年京都府立医科大学を卒業しました。中学から硬式テニスを始め、大学を卒業するまでかなり入れ込んでいました。研修医時代に心臓血管外科の道を選ぶことを決め、国立循環器病センター(吹田市)のレジデントに応募しました。3年間心臓血管外科の基礎を学び、研究所で心臓力学・エネルギー学の基礎研究を行い、博士号を取得しました。レジデント時代にロンドンとパリの病院を訪ねる機会を得、そこで日本と海外の心臓外科文化の違いを目の当たりにし海外脱出を決めました。32歳の時にアメリカに渡り研究を継続、35歳でオーストラリアに渡り心臓血管外科の研鑽を積みました。39 歳で京都府立医大に帰学し、47歳で母校の教授に就任しました。専門にしていたのは成人心臓血管外科ですが、特に狭心症や心筋梗塞の虚血性心疾患に対する冠動脈バイパス術を人工心肺装置を使わず、心臓拍動下で行う低侵襲な心拍動下冠動脈バイパス術を開発し、国内外への普及に尽力しました。

2019年から附属病院長を心臓血管外科教授兼任で拝命しました。4年の任期の内3年間はコロナ渦に見舞われましたが、京都府は行政、医師会、医療機関が同じ方向性をもって連携・支援して感染対応に当たっており、学ぶことも多くあった期間でした。その後2023 年から学長を拝命しました。人生の節目節目で、いろいろと考えることがあり、また人と人の出会いがあり、自分の道を歩くことができました。

2024年7月に京都ロータリークラブに入会させていただき、様々な職業の方々との出会いがあり、学ぶことが多い機会を頂いています。特にロータリーの中での役割が入会年度によって明確になっており、職種・社会的地位も関係なくその役割を果たしていく。この事は自分として初心に戻れる機会であり、非常に新鮮な気持ちでロータリーを楽しんでいます。どんな組織においてもその構成員が自分の役割を明確に認識し、それを遂行している組織は成長していきます。京都ロータリークラブは正にそういう組織であると思っています。

スピーカープロフィール

洛星中学・高校卒業。1982年、京都府立医科大学医学部卒業。京都府立医科大学附属病院第二外科、国立循環器病センター、米国ヴァーモント大学医学部心臓病学研究院、豪州セント・ヴィンセント病院心臓胸部外科レジストラー、豪州セント・ジョージ病院心臓胸部外科レジストラー、豪州ロイヤル・アレキサンドラ子供病院心臓外科レジストラーを経て、1997年京都府立医科大学第二外科学教室助手。

2004年、北村信夫教授の後を継ぎ、京都府立医科大学大学院 心臓血管外科学教授に就任。
2007年、第21回日本冠疾患学会学術集会会長。
2015年、第20回日本冠動脈外科学会学術大会会長。
2018年、第9回日本心臓弁膜症学会、Japan MICS summit 会長。
2019年、京都府立医科大学付属病院長就任。
2021年、第51回日本心臓血管外科学会学術総会会長。
2023年、京都府立医科大学学長就任

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