

「『あたたかい京都づくり』をより実感いただくために-万博と府市協調を例に―」
京都府知事 西脇 隆俊氏
大阪関西万博では、京都ゾーン(ICHI-ZAKYOTO)に約53万人が訪れた。11のフラッグシップアクションのレガシーの中でも、京都駅周辺を一つのエリアとして捉えた情報発信や誘客などを促進することができたことは大きい。「けいはんな万博2025」では、2人のノーベル賞受賞者の参加も得たシンポジウムなども行い、ポスト万博シティとして位置づけられた。「いのちの未来」パビリオンで展示されたアンドロイド7 体を引き受けて展示することとなり、「きょうとまるごとお茶の博覧会」では、お茶に携わる関係者が集まり、最後に北野天満宮で北野大茶会を開催し約3万人が来場した。
府市協調では、トップミーティングで共通して関心のあるテーマを設定し、2人がフリーで話し合意できれば考え方をまとめていく、ということをやっている。昨年は府立高校と市立高校の連携、府市周遊観光、半導体産業振興、サマーコンテンツなどを議題とした。前回は、京都の魅力とは何かをもっと細かく分析し、数十年後の未来に引き続きその魅力が磨き上げられているかを点検する必要があるのではないかと話し合った。
「『京都基本構想』(案)について」 京都市長 松井 孝治氏
誰が読んでも京都しか書かないというようなものを書くことにこだわった。外国人を排斥する風潮があるが、私達の原点は、全世界の人々が人種、宗教、社会体制の相違を超えて、平和のうちに自由に集い、自由な文化交流を行う、それが京都だ、ということであり、それを確認したいという思いがある。
主語は、行政ではなく京都市民とした。私は糠床と言っているが、様々な具材(人々)を市民が混じり合わせ、糠床と具材がちゃんと味を出すような街であることが大事である。自然の中で京都は育ってきた。自分の領分をわきまえた節度と、美意識や価値の継承に尽力してきたという矜持に基づく人間関係を、また、学術と文化・藝術に秀でた人々や職人、愛好家などの日ごろの営みを大切にしたい。
京都学藝衆構想をかかげている。地域にいる幅広い文化、分野の素晴らしい人材(学藝衆)とその才能を、次世代に継承し、地域とのつながりを深めていく場を設けていく。地域住民はもちろん人々を惹きつけてやまないまちであり続け、京都への愛着人口を増やしていきたい。
スピーカープロフィール

京都府知事 西脇 隆俊氏
生年月日】昭和30年7月16日
【出身地】京都市下京区
【略歴】
昭和49年 私立洛星高等学校卒業
昭和54年 東京大学法学部卒業
昭和54年 建設省(現国土交通省) 入省
平成25年 国土交通省総合政策局長
平成26年 国土交通省大臣官房長
平成27年 国土交通省国土交通審議官
平成28年 復興庁事務次官
平成30年 京都府知事(現在2期目)
【座右の銘】雲外蒼天
【趣味】マラソン、テニスなどスポーツ全般と映画鑑賞

京都市長 松井 孝治氏
1960年京都市中京区の旅館の次男として生まれ、旅館の一室で育たれました。家業はお兄様が継承され、ご自身は洛星中学・高校を経て、東京大学教養学部教養学科をご卒業。1983年に通商産業省に入省、首相官邸への出向や行財政改革の中枢を担われ、2001年に参議院議員選挙に初当選。内閣官房副長官としてご活躍後、2013年に政界を引退し、慶應義塾大学で10年間教鞭をとり、次代を担う若者の育成に尽力されました。2024年2月に京都市長に就任されて現在に至ります。座右の銘は「義理と人情とやせ我慢」、ご趣味は居酒屋・喫茶・バーめぐり、落語、能・狂言・文楽など伝統芸能、古典音楽の鑑賞です。